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文化財保存活用研究所
The Iustitute for Conservation and Use of Cultural Heritage,Oita
お問い合わせは
☎097-556-7337
〒870-0164 大分県大分市明野西1丁目26-4 パレストステージ明野弐番館405号室
石造文化財の着生生物、金属文化財に発生する錆や木製文化財に発生する菌類などは文化財の劣化を招く要因です。当社では、その劣化要因から文化財を護るために洗浄処理,基材の強化,撥水処理,施工後のモニタリングおよびメンテナンスなど専門的知識と技術をもっておこないます。
石造物の劣化の一つとして、着生した植物など(以下、着生生物)が成長することにより、岩の土壌化や亀裂が生じることがあげられます。生物による劣化を防ぐために、従来は薬剤の塗布や竹串などを用いた物理的除去が広くおこなわれてきましたが、この方法では対象物の表面を傷つける危険性が高く、また作業には人手や時間がかかるなどの問題点がありました。これからの問題点の解決方法の一つとして、紫外線を用いた方法があります。除去作業をおこなう前に紫外線照射をすることで着生生物は枯死し、ハケや筆など容易に除去をおこなうことが可能になります。そのため対象物に余分な負担をかけることなく短時間で除去作業をおこなうことができます。
現在、国宝臼杵石仏(大分県臼杵市)の保存管理として、紫外線による着生生物の除去作業を定期的におこなっています。

紫外線照射装置の設置

紫外線照射前

紫外線照射後

着生生物は紫外線を照射することで枯死し(水分が蒸発し体積が収縮するため、岩に張り付く力が弱くなる)、筆やハケなどの弱い力でも除去することができるようになります。これより、対象物にかかる負担を軽減することができ、作業時間も従来に比べ短縮することができました。
また、着生生物の除去後は植物の成長を遅滞させるために、撥水剤の塗布をおこないます。
紫外線照射の様子


紫外線照射後枯死した着生生物の除去作業の様子

撥水剤の塗布の様子

紫外線照射前
